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Vibe Codingとは何か|AI駆動開発の現実と開発者に求められる新しいスキル

by あくえり
#AI #Vibe Coding #Cursor #Claude Code #GitHub Copilot #開発手法
Vibe Codingの現実
目次

2025年初頭、AI研究者のAndrej Karpathyが提唱した「Vibe Coding」という言葉が、開発者コミュニティを席巻しています。Collins英語辞典の2025年Word of the Yearにも選出されたこの概念は、ソフトウェア開発の在り方そのものを問い直すものです。

Vibe Codingとは

Vibe Codingとは、自然言語のプロンプトでAIにコードを生成・修正させる開発スタイルのことです。Karpathy自身の定義では「コードを一行も読まず、AIが生成したものをそのまま受け入れ、バイブス(雰囲気・直感)で開発する」というやや極端なニュアンスを含んでいます。

現実の開発現場では、完全にコードを読まないという極端なスタイルは少数派ですが、「AIに大部分のコード生成を任せ、人間はレビューとディレクションに集中する」というスタイルは急速に普及しています。

驚異的な普及速度

2026年2月現在、AIコーディングツールの普及は予想を大きく上回るペースで進んでいます。

  • 米国開発者の**92%**がAIコーディングツールを日常的に使用
  • Fortune 500企業の**87%**が少なくとも1つのVibe Codingプラットフォームを導入
  • Cursor のARR(年間経常収益)は5億ドルを突破

もはや「AIを使うか使わないか」ではなく、「どう使うか」のフェーズに入っています。

主要ツールの比較

2026年2月時点で代表的なAIコーディングツールを整理します。

GitHub Copilot

最も歴史があり、VS Codeとの統合が最も深いツールです。コード補完に加え、Copilot Chatによる対話型の開発支援、Copilot Workspaceによるタスク単位の開発フローをサポート。GitHubのPR・Issues・Actionsとのシームレスな連携が強み。

Cursor

VS Codeをフォークした専用エディタで、エディタ体験とAIの統合が最も洗練されています。コードベース全体を理解した上でのコンテキスチュアルな提案が特徴。Composerによるマルチファイル編集、@記法による柔軟なコンテキスト指定が開発者から高い評価を得ています。

Claude Code

ターミナルベースのAI開発ツールで、CLIから直接ファイルの読み書き、Git操作、テスト実行まで行えます。Agent Teamsによる複数エージェントの並列作業が特徴的で、大規模なリファクタリングやプロジェクト全体の構築に向いています。

その他

  • Replit — ブラウザベースの統合開発環境にAIを組み込んだプラットフォーム
  • Bolt / Lovable — プロンプトからWebアプリをフルスタックで生成
  • v0 — Vercelが提供するUI生成ツール。プロンプトからReactコンポーネントを生成

AI生成コードの品質問題

普及が進む一方で、AI生成コードの品質に関する懸念も明らかになっています。

セキュリティリスク

2025年12月の分析によると、AI生成コードに含まれるセキュリティ脆弱性は、人間が書いたコードの2.74倍という結果が報告されています。SQLインジェクション、XSS、パストラバーサルなどの古典的な脆弱性が、AIによって再導入されるケースが散見されます。

ロジックエラー

AI生成コードには人間が書いたコードの約1.7倍の「重大な問題」が含まれるとされています。特に、以下のようなパターンでミスが発生しやすいです。

  • エッジケースの見落とし — 正常系は動くがnull、空配列、境界値でクラッシュ
  • 暗黙の前提条件 — 環境変数やDBスキーマの存在を前提としたコードを無条件に生成
  • 不適切な抽象化 — 表面的には動くが、長期的に保守困難なアーキテクチャ

デバッグのパラドックス

興味深い調査結果として、開発者の**63%**が「AI生成コードのデバッグに、自分で書くより多くの時間を費やした経験がある」と回答しています。

AIが生成したコードは一見正しく見えるため、問題が発生したときに原因の特定が困難になりがちです。自分で書いたコードであれば「なぜそう書いたか」の意図が明確ですが、AI生成コードにはその文脈がありません。

開発者に求められる新しいスキル

Vibe Codingの時代に、開発者の役割は「コードを書く人」から「コードをディレクションする人」へと変化しつつあります。

1. プロンプトエンジニアリング

AIに正確な指示を出す能力が重要になっています。曖昧な指示は曖昧なコードを生む。技術的な制約、パフォーマンス要件、エラーハンドリングの方針まで含めた具体的なプロンプトが求められます。

2. コードレビュー能力

自分で書いていないコードの品質を正しく評価する能力が、これまで以上に重要です。セキュリティ、パフォーマンス、保守性の観点でAI生成コードを批判的に読む力が必要です。

3. アーキテクチャ理解

AIはローカルな最適化は得意ですが、システム全体のアーキテクチャ設計は苦手です。コンポーネント間の責務分割、データフローの設計、スケーラビリティの判断は依然として人間の領域です。

4. テスト戦略

AI生成コードの品質を担保するために、テストの重要性がむしろ増しています。AIにコードを生成させた後、テストを書いて(あるいはAIにテストも書かせて)品質を検証するフローが標準になりつつあります。

現実的な使い方

Vibe Codingの理想と現実の間で、効果的なAI活用のポイントをまとめます。

AIに任せるべきこと:

  • ボイラープレートコードの生成
  • 定型的なCRUD操作の実装
  • テストケースの網羅的な生成
  • ドキュメントやコメントの作成
  • 既存コードのリファクタリング提案

人間が判断すべきこと:

  • アーキテクチャの設計判断
  • セキュリティ要件の定義とレビュー
  • パフォーマンス要件の策定
  • ビジネスロジックの正確性の検証
  • 技術的負債の管理

Vibe Codingを実践するには、AIコーディングツールの導入が第一歩です。以下のツールを試してみてください。

Cursor Pro サブスクリプション

VS Codeベースの次世代AIエディタ。Composerによるマルチファイル編集やコードベース全体を理解した提案が特徴です。月額$20から利用可能。

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AIコーディングの教科書 ―Copilot・Cursor・Claude Codeを使いこなす

主要AIコーディングツールの使い分けとプロンプト設計のベストプラクティスを解説。Vibe Codingの落とし穴を避けながら生産性を上げるための実践ガイドです。

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まとめ

Vibe Codingは開発の生産性を大きく引き上げる可能性を持つ一方、新たなリスクも生んでいます。

  • AIコーディングツールの普及は不可逆 — 使わない選択肢は現実的ではない
  • AI生成コードの品質問題は無視できない — セキュリティ脆弱性は2.74倍
  • 開発者の価値は**「書く力」から「見る力・判断する力」**にシフト
  • テストとコードレビューの重要性がむしろ増加

「AIが書いたコードだから大丈夫」ではなく、「AIが書いたコードだからこそ慎重にレビューする」。この姿勢が、Vibe Coding時代を生き抜く開発者にとって不可欠です。

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